音楽療法とは? 音楽と歌の力

 音楽療法とは、文字通り、音楽を使って人の心身の不調を癒す精神療法の総称です。


音楽療法の歴史とは?

音楽療法という言葉が使われるようになったのは、それほど昔のことではありませんが、実は音楽療法の歴史はかなり古く、古代ギリシアにまでさかのぼります。音楽療法の歴史は結構古いんですね。

宗教(原始宗教、自然崇拝など)の誕生と同時に音楽は生まれ、儀式や呪術に用いられた。これにより人びとの精神を鼓舞したり一種のトランス状態(憑依障害)を引き起こしたりする。

ユダヤ、キリスト教の賛歌などにおいても音楽は用いられ、これも信仰を深め、精神的な豊かさを深耕することにより現代にも引き継がれている。

第二次世界大戦により大量の傷病兵を出した米国は野戦病院において音楽を流し、ないし演奏してみたところ兵士の治癒が早まった。その後米国を中心として音楽による治療効果が立証される(1830年ディーサンズ (Diserens) ら)。

各地で高齢者ケア、引きこもり児童のケアなどの現場で活発に活動が展開されており、岐阜県音楽療法研究所を嚆矢として自治体、大学でそのための研修、研究機関を設けるところも出てきた。公的機関の認定として奈良市・岐阜県・兵庫県が独自の市及び県認定音楽療法士という資格を出している。現在の主流は日本音楽療法学会認定の音楽療法士(MT、Music Therapist)という資格である。

音楽療法は近年では日本でも多くの人に注目され、「音楽療法士」なる職業の人も存在します。